異伝新選組 幽士隊制作秘話2004+

連載開始当初の設定メモ加筆版。正直、かなりこっ恥ずかしい代物なのですが…「恥が怖くてギャグが書けるか!」という気合(?)で公開する事に相成りました。 本編の盛大な【ネタバレ】と、知らなくてもいい【裏設定】の大暴露を含みます。

執筆動機

順を追って説明すると…
時代劇を視る環境で育ったせいか、もともと歴史は身近な存在。
「新選組」なるものを本当の最初に知ったのは、小学生の頃に年表つきの資料集か何かを読んでいた時だったと記憶。
“浅葱色の隊服を着た剣客たちが都の治安のために戦っていた(意訳)”と、当時は受け取っていて
「そこらのヒーローものより設定が面白くて、隊士たちの個性も漫画顔負け!本当に歴史上の人物!?」
と云うのが第一印象。
偶然にも祖父が多摩の百姓で、高幡不動尊が子供の頃の遊び場だった親近感もあってか、すぐさまノートに新選組漫画らしきものを描き始め。
でも、知識・画力・構成力不足のせいで間も無く頓挫。それから数年は歴史ものから遠ざかり。
中学生になった頃、「和風」に目覚めて日本史にハマり、今度はもう少し真面目にあれこれ調べ始め。
特に戦国時代、幕末、昭和初期あたりに強く興味を持ち、家にあった歴史入門書やら資料解説本やらいろいろと読み始め。 その中に、(百姓じゃない方の)祖父が所有していた小説『副長助勤・斎藤一』と『幕末新選組』があり、これが初めて読んだ新選組ものに。…最も贔屓が三番組長と二番組長なのはファーストコンタクトの影響かと。
でも他の時代も並行して調べていた事もあって、それ以上は新選組ものにあまり手をつけず。
再び新選組に興味が向いたのは高校生の頃。
それも調べ始めたら、時代背景が複雑だわ、色んな説や解釈があるわ、史実と虚実の見分けが難しいわ、愛好家もめちゃくちゃ詳しい人ばっかりだわ…。 で、尻込みしちゃったんです。自分程度じゃ「新選組ファンです」なんて、とても言えないなと。
そんなこんなで一年以上経った頃、世に幕末ブームが到来。
大河ドラマが新選組に決定した追い風も吹いて、関連書籍の文庫化や絶版本の復刻も相次ぎました。
「せっかく資料が手に入りやすくなったんだから、いっちょ勉強し直そう!…いつまで続くかわからないけどw」
と相成ったわけです。…で、実際の幕末とは凄惨な「白色テロvs赤色テロ」による内戦からの政変劇と知る訳ですが。
その合間に描いた落書きが『幽士隊』の原点でした。

原型

あれはちょうど2004年の二月一日。
ふと新選組風(「新選組」ではなく「新選組風」)のチビキャラをノートに落書き。 思いついた隊士を適当に集合絵風に描いていき。
隊服姿の栄治、忠一、知信の原型はほぼ一発描き。 彩の原型は顔を描く時にモチーフにした人物の写真を見て、目元あたりをちょっと意識して。
水戸派の原型もほぼ一発で描いたんですが、平山五郎だけは小説を書き出す直前に即興でデザイン。 この水戸派を描いた時に天狗党の乱のエピソードを思い出し、何の気も無く天狗のお面をつけた怪しい人物を追加。
山崎烝は「変装は変装でも女装させたら面白いかも」とよく考えもしないで女の子の格好に。 これが望の原型。
平助は最初は味方に入れたいと思ったんですが、敵役の人数が少ないので何となくそっちに描き入れることに。
しかし、このあと
「平助はもともと試衛館組だから水戸派とは利害の一致による協力関係になるな… って事は同じように近藤派と不仲だった御陵衛士あたりがバックにいたりして… それじゃ、この天狗のお面の人を伊東甲子太郎にしちゃえ!で、平助は伊東甲子太郎の手伝いをしてるって事にしよう」
というこじつけ設定に着地。
平助はこれまた一発で描けたんですが、甲子太郎の髪型がなかなか決まらず、小説を書き出す直前にこれまた即興でデザイン。
で、人数制限のために結局書き漏らしてしまった斎藤一…。そして源さんは脇役に…。orz

筋立て

幕末を舞台にした新選組ものは子母澤寛以来掃いて捨てるほど溢れているので、余程の新解釈でも無い限り、自分が描いても今更感しかないなと。
それで長らく放置していたのてすが、それとは別に書き溜めていた殺陣のアイデア集をまとめるためにストーリーを付けたくなり。
時代考証ガン無視のギャグ路線なら、血生臭くない爽快なチャンバラが描けるんじゃないか…と軽いノリで、その土台にすべく以前の落書きを引っ張り出してきた訳。

フィクション色を強くする為に、舞台は2004年頃の“現代”。
敵役は、恨みを持って死んでいった(であろう)隊士の亡霊。少数対多数の斬り合いシーンを実現する為に、傀儡の設定を追加。
主役側は、架空の現代人。新選組隊士やその子孫とはあくまでも別人である事を強調したくて、それぞれの憑代が誰の物だったかはあえてぼかしてヒントのみ匂わせる事に。
死者の霊が現世に蘇り戦うと云うファンタジーや和風伝奇ものではありがちな設定ですが、要は『魔界転生』や『帝都物語』のノリです。
ストーリーは、ギャグとアクションで押し切ればいいやと。でも『銀魂』ほどは色々とぶっ飛ばなくていいやと。(爆)
結果、ゆるくて呑気なノリでよくわからんアイテムを使って幽霊退治をする和風版『ゴーストバスターズ』に仕上がったのかなと思う次第です。はい。(笑)

刀は戦場では大して戦果もあげようがない「脇役」ですが、使い手の身体能力と相まって魅力的な演出を付けられるのでフィクションの材料としては大好物。
チャンバラは前々から描いてみたくて、資料用に大小の模擬刀を買った事もあるくらい。(笑)
某刀剣擬人化ゲームの遥か以前から日本刀が好きで、その延長で剣術流派の型を調べてたりしていました。特にタイ捨流は殺陣にすると映える!
殺陣の描写に関しては、池波正太郎、山田風太郎、津本陽、海道龍一朗『真剣―新陰流を創った男、上泉伊勢守信綱』の影響を大いに受けています。

用語

亡霊

ぼうれい

作中の定義では、怨みや心残りなど強い未練を残して死んだ人間の思念体。 例えるなら、生前に撮影した映像が本人の死後も視聴出来るようなもの。肉体を喪った(つまり死んだ)本人が彷徨っているわけでは無い。 普通の人間からは、視認はもちろん感知すら出来無い存在。亡霊側からも、現世の生命や物体への干渉は基本的に不可能。

憑代

よりしろ

作中の定義では、亡霊が憑依した物体=残存思念が焼き付いた物。なので、故人所縁の品である事がほとんど。
憑代を通して現れる亡霊の姿は、その物に所縁があった年齢に左右される。死ぬ直前に身につけていた場合は晩年の姿になり、若い頃など死ぬずっと以前に手放した場合は所有時の姿をとる。
元ネタは神道用語の「依り代」から。神様が宿っているとされて祀られている御神体も依り代の一種。

憑巫

よりまし

作中の定義では、憑代の残存思念と同調出来る生きた人間の事。亡霊と近しい性格や価値観の性質か、逆に我が弱い無欲な性質の持ち主である場合が多い。
元ネタは神道用語の「依り巫」から。死者の霊を憑依させるとされた巫女、イタコ、ユタ、ノロなども依り巫。子供や女性が多いが、男性も稀にいる。

傀儡

くぐつ

作中の定義では、生きた人間の代わりに憑巫として用いられる人形。
憑代の思念が強いほど亡霊の人格を反映した個性を持ち、逆に思念が弱いと個性は消滅する。 未練が解けるなどしてさらに思念が弱まると、傀儡としての形すら崩壊する。
材料は、磁力ではなく霊力に引き寄せられる特殊な砂鉄「魑魅(すだま)砂鉄」。たたら製鉄の聖地であり、神話の舞台として霊験あらたかな出雲で産出する。 …と云う、どうでもいい設定が存在する。(笑)
呪符のプログラム通りに自動制御が可能な設定は、陰陽道の式神や旧約聖書のゴーレムあたりの影響。
元ネタは操り人形とその人形使いを指す「傀儡」から。

瘴気

しょうき

作中の定義では、怨念から発生する精神的汚染現象。
誰かに呪いをかけられたり、亡霊から悪意をもって傷付けられると瘴気に感染し、正常な思考と生命力が徐々に奪われて廃人化する。
瘴気を叩き込まれた傷は「瘧傷(おこりきず)」、瘴気に精神汚染された状態は「厭病(えやみ)」。 …と云う、やはりどうでもいい設定が存在する。(笑)
元ネタは伝染病を引き起こすと信じられた「悪い空気」を指すイタリア語「mal aria(マル・アリア)」から。熱帯性熱病の一種「マラリア」の語源。

皓氣

こうき

作中の定義では、正の感情や無念無想から発生する精神的干渉現象。
瘴気の強さを上回る皓氣をぶつけると瘴気を打ち消すが、皓氣を上回る強い瘴気にぶつかると逆に皓氣が打ち消される。 前者が所謂「御祓い」、後者が所謂「狐憑き」「悪霊の憑依」と俗称される。 …と云う、初稿では見事に使い損ねた全くもってどうでもいい設定が存在する。(笑)
元ネタは森羅万象から発せられるとされる「正気」。

紫影館

しえいかん

作中では、メンバーが集う和風モダンカフェ。
元ネタは新選組創設メンバーが集った天然理心流の道場『試衛館』のもじり。

人物命名法

キャラクターの名前はとにかく覚えやすいものをと。 それでいて和風テイストにしたいと考え、「雪月花」「花鳥風月」「松竹梅」などから苗字の頭文字にもらうという形に統一。
また、密かに新選組隊士の名前に引っ掛けてみたいと思い、キャラの苗字の二文字目にはモチーフにした隊士の苗字の頭文字を入れることに。

人物設定

松永 栄治

まつなが えいじ

ポジションは「二番組長 永倉新八」。「栄治」は彼の幼名から。(栄吉、栄一とも)
苗字は改名後の「杉村義衛」から「杉村=養父の名が松柏=松+永」という訳のわからない連想法を経て、今の名に収まりました。 なので同姓の隊士「松永主計」とは全く関係なかったりします。(笑)
容姿は「とにかく平凡でどこにでもいそうなタイプ」にしようとしたら、黒髪短髪で強気な眼付きの少年になりました。 小柄で童顔なのは忠一と変化を付けたかったのと、戦闘モードとのギャップを印象付けたかったから。
性格は「ガム新」そのままにしようと思っていたら、メンバー唯一のツッコミ役兼忠一のお守り役(?)みたいになってしまいました。 でも「基本的には真面目だが意外と器用」というニュートラルな位置づけは、主人公として正解だったと思います。 また、ご本人にも良い意味でそういうイメージを持っているので。
何かと怪我ばかりしているのは展開上の都合(ぉぃw)と、『七ヶ所手負場所顕ス』の影響。
…そして全くの蛇足ながら、隠れゲーマーで受験を理由にプロのスカウトを断ったと云う謎設定がありました。(爆)

雪原 忠一

ゆきはら ただかず

ポジションは「十番組長 原田左之助」。「忠一」の名前は諱(いみな)から。
苗字は「原田」の「原」の前に持ってきてちゃんと人名になる「雪」を当てました。
容姿は「荒っぽいけど愉快で乗りが良さそうなタイプ」。 癖毛の茶髪は適当にデザインしたので最初は「変な髪形…」と思いましたが、これはこれで面白いかなと残す事に。
こんな行き当たりばったりで出来た忠一ですが(幽士隊は皆そうかw)、いざ描いてみると表情は変えやすいし動かしやすい! 「当時の浪人=今で言うプータロー=場合によってはヤンキー」という意味不明の連想法から、設定もフィーリングで決まっていきました。 持ちネタの「腹傷」エピソードも、忠一バージョンにアレンジして作中に登場。 まさに彼らしい、びっくり箱のように成長したキャラです。
性格は、気分屋で喧嘩っ早い部分を強調。お調子者だが、信頼できる人の輪に飢えている分だけ義理人情には厚い。
余談ながら、この文を書いていて「原田」と変換しようとしたら「腹だ」と出て、笑い死にかけたことがありました。(爆)

月島 彩

つきしま さい

ポジションは「二番組伍長 兼 監察方 島田魁」。名前は彼の養父「島田才」から。(「歳」とも)
苗字は「島田」の「島」の前に持ってきてちゃんと人名になる「月」を当てました。
アメリカ人としての名は、サイラス・ヘフナー(Silas Hefner)。日本名「サイ」の音に合わせたのと、米国独立戦争の諜報員サイラス・ディーンから。 イリノイ州シカゴ出身にしたのは、単純に『アンタッチャブル』の話をさせたかったからと、民族構成が最も多様な「アメリカの縮図」と云われる土地柄なので類型的に描きやすかったから。
容姿は戦闘モードになったら怪力を発揮出来るような大柄に。でも強面のイメージはないので、優しい目付きにしました。
また、「日本びいきの外国人」というのは実は前々から書いてみたかったキャラなのです。 日本人以上に熱心で勉強家な人たちを見るたびに、日本もまだまだ捨てたモンじゃないと勇気付けられます。 なので、新選組に最後まで付いて行く事で誠を貫いたのであろう島田魁をモチーフにした彩をそう描いてみました。
性格は「気は優しくて力持ち」。(笑) どちらかと言えば皆から一歩引いてるのかなと思っていたら、忠一と馬が合ったり、知信と大人同士で話しがかみ合ったりと一番なじんでいました。 下戸で大の甘党と云う設定も本人そのまま。
あと、家庭の事情が複雑なのは、ご本人も親の都合で養子先を転々とした経緯があった史実から。

風山 知信

かざやま とものぶ

ポジションは「総長 山南敬介」。「知信」の名前は諱(いみな)から。
苗字に「風」を入れたのは、いつも遠く(先の事)を見ているようなイメージに当てはめました。
容姿は「とにかく優しいお兄さん風」な感じに。前髪触覚は、ただのオールバックじゃ物足りないかなと思って付けました。 丸眼鏡をかけさせたのは、勉強家の雰囲気を出したかったから。
性格は「知的で温厚だけど掴み所がない」。 博識さで情弱を手玉に取ったり、法律を盾に脅迫めいた頼み方をする強引さは、いつの間にか副長(=土方歳三)のキャラが混ざっていたようです。(笑)
あと、頑固で意固地な一面もあったと言われているご本人ですが、知信が家庭の問題で自らに制約を課すのもその辺りの反映。 実家の設定も、「仙台藩の剣術指南役の家=伝統技能的な家業=華道」という意味不明の連想法から。(爆)
仲間内での位置づけとしては、持ち前の知識と分析力で全体をそれとなくリードする役割に収まっています。
隠れカーマニアで、彩とは北米展開された車種の話題で盛り上がってそう。 愛車が某日産のレパードJ.フェリーなのは、ジャガーを思わせるエレガンスなセダンをご近所の方がお持ちだったから。(笑)
家業の「モン・ド・ヴァン/Mont-de-Vent」はフランス語でまんま「風の山」=「風山」。 法人名は「風山園芸株式会社」で、そこが展開する生花販売チェーンと云う設定。親会社は日本橋に百貨店がある某財閥系あたりを想定。

花咲 望

はなさき のぞむ

ポジションは「監察方 山崎烝」。「ハナサキ ノゾム」という名前は「ヤマザキ ススム」のもじりです。 最初は「林」姓にしようか、変名の「入崎」姓を使おうか迷いました。
容姿は…ゴメンなさい!女の子になってしまいました!(爆)
監察方で変装の名人という話しを読んで「じゃあ諜報活動がしやすい女装とかもしたのかな?」と勝手に想像。 他のキャラ同様、適当にデザインしていたら性別不明の謎のキャラに…。
でも監察は隠密まがいの仕事だし、正体を隠すために女の憑巫を選んだという設定にすればいいか…と、こじつけ。 変身すると男言葉の大阪弁になるという形でメリハリをつけました。 それに、レギュラー全員男ばかりじゃ、さすがに花がなさすぎだろうと。(汗)
性格は、普段は物静かだが、勝負事には闘争心をわかすタイプ。要は、大人しいけど実は負けず嫌い。
実家が鍼灸院の医学生という設定は「大阪の針医者の子息説」と「松本良順に医術を学んだ話」をアレンジしたものです。
コテコテの京都弁なのは、両親は京都ではよくある自営業の共働きでお祖父ちゃん・お祖母ちゃん子だったからと云う設定。 …よそさんの分際で似非京都弁を喋らして、ネイティヴの方にはえらいすんません。堪忍。

芹沢 鴨

せりざわ かも

どんな状況も、たとえ自分が不利であろうと楽しんでしまう。そんな酔狂な鴨像を目指したのですが…どこまで描けた事やら。(汗)
全体のイメージとしては、悪役というよりピカレスクやノワールの主役っぽいキャラを目指しました。
容姿は、とにかく手ごわそうでラスボスの風格漂うような凄みと、粋でいなせな男前。…に描いてやりたかった。orz
戦闘力は53万くらいありそうですが、格下とフルパワーで戦う気になれない勿体ぶった性格が災いして結構敗北します。(爆)

新見 錦

にいみ にしき

芹沢の右腕。史実では非常に影が薄い人物で、壬生屯所の大家だった八木さんの記憶にもほとんど残っていなかったらしい。 なので、容姿から性格までかなり好き放題に描いてしまいました。
また、何処かの間者だった俗説を聞いて「隠密」というイメージが出来、果ては作中で望と忍者対決するという異色キャラの一人に相成りました。

平山 五郎

ひらやま ごろう

ボケ役。怒りっぽい。せっかち。
隻眼の剣士。視え無い左側は絶対打ち込ませないマン。

平間 重助

ひらま じゅうすけ

ツッコミ役。愚痴っぽい。のんびり。
元は会計方だったので、それなりに計算高さはありそう。

本作では「芹沢一派」をデフォルメすべく、平山とコンビと組ませて、野口健司をカットする形(スマン…)に相成っています。 実際は二十五歳(三十代説も有り)の平山と四十一歳の平間にこういう人間関係はありえません。えぇ、あり得ませんとも。(笑)

藤堂 平助

とうどう へいすけ

容姿は「大名のご落胤説」をとって、お育ちの良さそうな坊ちゃん風に。
性格は「先駆け先生」の異名から、人任せにせず自ら率先する行動派に。(そもそも深刻な人手不足な件w)
御陵衛士に参加したのも、当初の姿から変わりつつある新選組を彼なりに何とかしたかったからかもと想像。 結果、「思い込んだらまっしぐら」な素直過ぎるくらいの尽くし型キャラになりました。

伊東 甲子太郎

いとう かしたろう

文武両道、才色兼備、と天にニ物も三物を与えられまくりながら、運だけは逃した人というイメージ。
分別をわきまえ、仕事に私情を持ち込まない厳しさを持つ、徹底した合理主義者。
ただ打算的なだけの人ではないので、冷徹さの中に秘めた人情味がある部分を加えました。
同じインテリ属性でブレーン役の知信と変化を付けるため、やさしそうで手強い知信に対して、手強そうで本当はやさしいキャラに相成りました。 そして、展開上の都合でラストのダークホースを演じる運びになろうとは誰が予想しただろうか…。

脇役

まとめ書き。未登場も含む。

鳥井 一武

とりい かずたけ

ポジションは「六番組長 井上源三郎」。「一武」の名前は諱から。
苗字は「鳥+井上=鳥井」の組み合わせ。頼れる年長者そのままのイメージ。
調理師免許と食品衛生責任者の資格を持つ料理長。腰が低くて気が利く働き者。縁の下の力持ち。

西兼 文乃

にしかね ふみの

名前は、西本願寺屯所時代の新選組を記録した寺侍「西村兼文」のアナグラム。山南さんと交流があった説有り。
弁護士。知信の大学の同期。姉御肌。元レディース「舞羅帝鞠威(ブラッディマリー)」のヘッド。ヤンキー時代の忠一を知っている。実家は寺。

紫之宮 経子

しのみや けいこ

「近藤勇の妻 つね」から。名前は「常=経=経子」の連想。
『紫影館』の店長兼食品事業部を統括する事業部長。知信の父の妹に当る叔母。肝っ玉。知信の一番の理解者。

紫之宮 勝太

しのみや しょうた

「局長 近藤勇」とその幼名「宮川勝五郎」こと「勝太」から。苗字は「士魂→紫紺+宮川=紫之宮」の組み合わせ。
経子の夫。各事業部を統括する本部長。現場主義。大らか。

風山 知之

かざやま ともゆき

知信の父。フラワーショップチェーン「モン・ド・ヴァン」を展開する「風山園芸株式会社」社長。

南雲 花園

なぐも かえん

知信の母。風月流師範。華道を通じて政財界に人脈を持つ。

明里

あかり

「山南敬介の恋人・明里」から。
某大手不動産会社の重役令嬢。知信の見合い相手。上品。

赤土 義豊

あかど よしとよ

「副長 土方歳三」とその諱「義豊」から。苗字は「赤心+土方=赤土」の組み合わせ。
日常的な業務執行を行いつつ、経営幹部として社長を補佐する役割を行う専務。厳しい。

碧沖 惣次郎

あおき そうじろう

「一番組長 沖田総司」とその幼名「惣二郎」から。苗字は「碧血+沖田=碧沖」の組み合わせ。
会社の意志決定等をにおいて社長を補佐し、会社の管理や監督業務を行う常務。明るい。

竹市

たけち

永倉新八の幼馴染とされる「市川宇八郎」から「竹+市川=竹市」。土佐の「武市半平太」とは無関係。
栄治の同級生。陸上部員。要領が良い。

岡田先生

撃剣館師匠の岡田十松から。
陸上部顧問。

松本先生

幕府御典医の松本良順から。
内科医。

クレイグ・ヘフナー

Craig Hefner

彩の父の弟にあたる叔父。シカゴ市警の警察官。病気で寝たきりになった兄・グレッグ(Greg)とその妻を引き取り、甥っ子の彩を日本に送り出した。

イイネ!